Bonjour à tous, Shiorineシオリーヌです:-)
いよいよ始まったLucaのフランス語発音レッスン初日。
6日間と日数が限られているので、通常生徒さん達に行っているように、全ての発音を教えるわけにはいきません。
まずはフランス語の文章を読んでもらって、気になる発音のチェックを行いました。
さすがなかなか上手です、というかこれだけちゃんと読めていれば上等です。
英語の実力が相当あるので、彼女のフランス語は日本語訛りではなくどちらかと言うと英語訛りなんです。
それだけ英語が出来ていると言う事なので、すごいことですよね。
しかし困ったのは私。
英語っぽく聞こえる最大の要因は、Lの発音だということに気づきました。
でも、英語圏の人にフランス語の発音を教えたことなんてありません。
英語とフランス語のLの違いをどうやって説明すれば良いのか・・・
うーん、これは私自身にとっても、勉強になるレッスンになりそうです!
と言うことで、実際に発音を教えるのは2日目からにして、初日はフランス語の音節について、そして英語の発音との違いなどのお話をしました。
まずはフランス語の音節の話から。
音節とは単語を発音する時に、リズミカルに発音するための「音の区切り」のことを言います。
例えば、
「こんにちは」を意味する“Bonjour” 、カタカナで書くと「ボ・ン・ジュー・ル」と音節が4つになりますが、フランス語では「ボン・ジュール」の2音節なんです。
さすがにBonjourほどメジャーな言葉は、日本人がたどたどしく「ボ・ン・ジュー・ル」と4音節で言っても、フランス人は理解してくれると思います。
でも、音節を間違えることで全く分かってもらえないこともあるんです・・・
Lucaにも話をした私の実体験があります。
大学2年生の時、友人と2人でノルマンディーを旅したことがありました。
その時に泊まったホテルでの出来事、フロントの人が「次はどこに行くの?」と聞いて来たので、”Caen “(カン)と言う街に行く予定だった私たち、”Nous allons à Caen “「カンに行きます」とさらりと答えました。
するとフロントの人が「何?どこ?」と言うので、「カン」と再び答える私達。
するとまた「え?どこだって?」となかなか通じません。
同じノルマンディー地方だし、どうして「カン」みたいな簡単な地名を分かってくれないのか不思議な私達、今度は「カ・ン」とゆっくりと発音して答えます。
そうしたら、「“ Cannes ” カンヌに行くのかい?」と言われて、どうしてノルマンディーにいるのに、南フランスの「カンヌ」が出てくるのか、全くわけが分かりません。
「カ・ン」、「カ・ン」とゆっくり繰り返しながらもちょっとイライラ。
どうしても分かってもらえないので、最後に字に書いて見せると「すぐに、あー、なんだCaenね!」って・・・
ホントに変なおじさんだなと思っていたのですが、フランス語を教え始めてから、やっとこの時の決定的な間違いに気づきました。
“Caen “は日本語では2音節になりますが、フランス語はたったの1音節なんです。
なので、私たちがおじさんに理解してもらおうと、「カ・ン」といくらゆっくり言ったところで、フロントのおじさんには2音節の別な単語にしか聞こえなかったんです。
おじさんには全く落ち度はなかったと言うことです。しかも、この” Caen “にはもう1つ落とし穴がありました。
それはLucaの2日目のレッスンのブログの中でお話ししたいと思います。
とにかく、この話からも分かるように、音節の区切り方を間違えると、こんな短い言葉さえ、いえ、短い言葉だからこそ、フランス人に耳馴染みのない音になってしまうため、理解してもらえなかったり、勘違いの元になりうるんです。
今となっては貴重な経験でした。
あの時のおじさんごめんなさい(笑)
Lucaもこのエピソードから、フランス語の音節の大切さを分かってくれたようでした。
音節のことについては、以前のブログにも書いていますので、良かったら読んでみてください。→フランス語の音節のレッスンをするきっかけは1冊のノートでした
実際に生徒さん達が間違えやすい音節についても、いずれまたブログに書きたいと思います。
ただ、Lucaの場合、音節を意識していなかったにも関わらず、最初から正しい音節で区切ることが出来ていたから大したものです。
日頃からフランス語の音声を良く聞いていて、無意識に区切る所を習得していたようです。
音節の解説の後に、英語特有の「DAY デ〜イ」と発音するような二重母音は、フランス語には存在しないこと、どちらかと言うとフランス人は二重母音を美しくないと思っているらしいことなどをお話ししました。
Lucaも英語ではこういうレッスンは受けたことがないらしいので、とても興味深そうに聞いてくれていました。
さあ、明日から実際に発音の練習をしていきます。
A bientôt
Shiorine
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