父が追いかけたリヨンの“織” ~ティサージュに込めた想い~

Bonjour à tous, Shiorineです。

昨日の続きです。

後日、今度は夫と一緒に、NHKの『世界ふれあい街歩き』でリヨンの特集を観ていたときのこと。
夫がふと、「リヨンって、なんで昔あんなに織物業が盛んだったんだろう?」と、何気なく尋ねてきました。

私はすぐには答えられず……けれどその瞬間、ある一冊の本が頭に浮かびました。
そして思わず立ち上がり、本棚へと走りました。

亡き父が書いた本——『フランス近代絹工業史論』です。
この本こそ、父がフランスに留学してまで書き上げた研究の結晶です。

一生懸命ページをめくっていくと、こんな一節がありました。

「南東部の気候、土壌などの自然条件が絹工業に適していたこと、
同時に、リヨンがローヌ・ソーヌ両川の合流点に位置したことによって、
北部の織物消費地と南部の原料生産地との中間点に立地するという格好の地理的条件に恵まれていたこと、などにあった。」

実を言うと、内容はとても専門的で、手元にありながらも難解な部分が多く、私はこれまでちゃんと読んだことがありませんでした。
でも夫が「今度読んでみようかな」と言ってくれて——
父もきっと、どこかで喜んでくれているような気がしました。

そんなふうに、父が導いてくれた街・リヨンは、今では私にとっても特別な意味を持つようになりました。

私のフランス語教室の名前「ティサージュ tissages」は、フランス語で「織ること」という意味。
これは、私の名前「志織」の“織”という文字とも重なりますが、もう一つ、リヨンの絹織物の文化にもインスピレーションを受けています。
もちろん、これらは父へのオマージュでもあります。

「心豊かで優しい暮らしを織りなす」
そんな空間をつくりたい——そう願って、この名前をつけました。

最近では、リヨン出身のジュリアンとの出会いもあり、また新たなご縁の糸が繋がっているように感じています。
あらためて、リヨンに行ってみたい——そんな思いが、ますます強くなっています。

À bientôt

#ティサージュ #フランス語教室 #フランス語 #フランス語勉強中 #福岡フランス語 #フランス #フランス語オンライン
また、オンラインレッスン、ティサージュルームでの個人レッスンも行っています。
お気軽にお問い合わせください。

「ティサージュのフランス語プチレッスン」のホームページが出来ました。
*福岡のアットホームなフランス語教室 *「ティサージュのフランス語プチレッスン」