クラブパティスリーNo.24〜tarte à la tomate〜 チーズ騒動編

Bonjour à tous, Shiorineです。

先日、クラブパティスリーを開催しました。
今回は特別ゲストとして、Julien(ジュリアン)と、バカンスで日本に遊びに来ていた彼の弟・Anthony(アントニー)をお迎えしました。

Julienは毎回、とても簡単で美味しいのに、日本ではあまり知られていないフランスの家庭料理を紹介してくれます。今回彼が選んだのは、実家でよく食べられているという「トマトのタルト」。
なんと、いつも作るのはお父さんだそう!その理由は「作るのが簡単だから」。2週間に1回は食卓に登場するという定番メニューなのだとか。

見た目も材料もとてもシンプルで、日本でも問題なく手に入るものばかり……かと思いきや、ひとつだけ、ちょっとした議論になった(笑)食材がありました。

それが le fromage râpé(すりおろしチーズ)
「とろけるチーズでもいい?」と尋ねると、「うーん、それはちょっと違う。グラタンみたいに少し焼き色がつかないとダメなんだ。溶けちゃうと油っぽくなるし…」とのこと。

どうしよう……と考えた末、後日「じゃあ、パルメザンチーズでどうかな?」と聞いてみたところ、返ってきたのはまさかの一言:

「Oulà, non ! C’est pas bon du tout ça 😂(うわぁ、それは全然ダメだよ😂)」

え、そんなにダメ!?とびっくり。
でも何がどうダメなのか分からず戸惑っていると、「まあ、仕方ないから今回はとろけるチーズで代用しよう」と言ってくれ、一件落着。

それでも私は気になって、後日、フレンチcaféでAux Bacchanalesに行ったときに、フランス人のスタッフさんにも質問してみました。
すると…

「フランスでは、チーズには必ず名前がついているの。カマンベール、コンテ、ロックフォール…でも日本の“とろけるチーズ”って、何のチーズか分からないし、パルメザンは粉チーズだから全然違うわね」

なるほど…。そして、フランスではfromage râpéというと、基本的に「エメンタールチーズ」を指すのだそうです。
エメンタールチーズといえば、トムとジェリーに出てくる、あの穴あきチーズのことだそうです。
私たち日本人にとっては、チーズの象徴のようなイメージですが、あれにもちゃんと名前があったなんて。

ちなみに当日、パルメザンを味見した2人は「なんだか人工的な味がする」とコメント。やっぱりチーズに関してはとても繊細な味覚を持っている…。

そして、アントニーに「フランスに何種類のチーズがあるか知ってる?」と聞かれ、昔からよく言われている「365種類、つまり毎日違うチーズが食べられる」話を出したら、返ってきたのは:

「今は1200種類くらいあるよ」

これにもびっくり!

結局、とろけるチーズで落ち着いた、今回のクラブパティスリーでしたが、フランス人のチーズへのこだわりを改めて実感する機会となりました。
それにしても、チーズひとつでこんなに盛り上がるとは…フランスって奥が深いですね。

次回は「トマトのタルト」を作っている様子をお伝えします。

À bientôt

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